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少年法、メディア倫理、社会制裁
【2008/08/06 】   冥王星      トラックバック(1)   コメント(0)
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 少年犯罪の実名報道(週刊新潮)のあり方と、それにどう図書館が対応するべきか?
これが今回のテーマです。
 まず、少年法の法的な概要をまず確認する
少年法より61条から
 
第六十一条  家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。

法理的に解釈すれば、
この実名報道をした時点では、審判中ではない。従って明確な違法性とは言えない。
同時に、読売新聞の場合は、容疑者の少年の死亡を受けての報道ではある。
少なくとも少年法61条に抵触するとはいいきれない。
しかし、少年法の精神からするとどうなるだろうか?同法1条の雑則から
第一条  この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年及び少年の福祉を害する成人の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。

 日本の刑罰の基本思想は教育刑罰である。
アメリカなどのシビルローとは違い懲役100年とかとんでもない服役は存在しないし、
社会復帰を前提とした受刑者の教育プログラムとその予算が組まれている(法理的には教育刑という精神性は少年法に明確に見られる)
 応報刑の精神性であれば、新潮の報道は論理的には正当性があるだろう。
しかし、少年法の法の精神を逸脱する報道であって、
61条の解釈を文理解釈の従うと、審判中ではないことで違法性がないと言えるが、1条の少年法の法の精神から逸脱していると言える。
「再犯を危惧する」という意味での掲載がどれだけ説得力があるのだろうか?
例えば、軽微な犯罪を犯した更正の余地のある少年であっても再犯の可能性があるから実名報道していいのだろうか?
新潮の調べで、容疑者の再犯の可能性などを合理的に立証できたわけではなく、可能性の部類である。同時に、再犯の危険性などを危惧したのであっても、新潮は取り締まり機関でない。このような手法を取りつづけることは危険である。
一般民間人が違法駐車を取り締まることができないと同じように、法を取り締まるのは権力機関であって、市中の人間ではない。
そもそも容疑者の段階での実名報道は法的に許されているようだが、厳密には違法行為である。
慣習的に放置されている現状が異常な法治国家状態という批判の方が理性的であるだろう。

 結果論においては、容疑者は再犯することもなく、命を絶っていたわけである。
「知る権利」として報道するスタンスは否定しない、
しかし「知る権利」は無限ではないし、文理解釈からは違法性はないにしても、法の精神を逸脱した行為を認めることは冥王星にはできない。

 新潮のバックアップ記事を入手したのだが、週刊誌らしい扇情的な記事で警察発表との差異が多い。
新潮社そのものが多くの「知る権利」において敗訴してる事例(創価学会関連)、FOCUS(廃刊)でも同じものがある。
誤報や過剰な報道が多く「水俣病のチッソ」を擁護したり、違法行為を行う右派団体なども擁護した、福岡一家4人殺害事件でも被害者家族のプライベートな部分を暴露して裁判でも負けている

少年法の実名報道では「神戸連続児童殺傷事件」においても新潮社は実名報道をしている。
フライデー事件の「たけし軍団」の襲撃事件などでも分かるように、過剰なプライベートを侵害する報道姿勢には、新潮社の問題もあるし、新たな犯罪を誘発する恐れもある。
この事件後、たけし軍団が右翼団体に襲撃されるなどの経緯を見れば、行過ぎた報道を掣肘する必要を感じた国民がフライデーなどの過激なジャーナリズムを需要しなくなったこと、FOCUSの報道姿勢の変化などからも、明らかに、国民は過剰報道に対する意識が高くなったと言える。(当時の官房長官で政治家後藤田氏も過剰な報道姿勢を諌めている)
 新潮社だけを槍玉にあげるわけではないが、ここは、司法的にも負けていることが多く、誤報の訂正広告なども多いのも事実である。そんなマイナス部分を含めて需要する国民がいるからこそ、問題であるのかもしれない。

さて、新潮社については、所詮はこの程度というか、覚悟をして需要してほしいのだが、問題は、一般の新聞、テレビの姿勢も問題である。
読売新聞、テレビ朝日などの報道姿勢は、容疑者の死亡が確認された時点での報道であり、これは少年法の法の精神からして、更正の機会を失った上で公開することに違法性がないというスタンスで理解は可能である。
しかし、道徳的にどうなのだろうか?例示として相応しくないが、死者に鞭を打たないというようなモラルは存在しないわけでもないし、事実、右派の戦犯のスタンスでも死者の尊厳などを標榜する。
公的な人間の尊厳と一般市民の死の尊厳は同質だろうが、その背後の罪科の差異は規模がまったく違うし、責任の荷重も違うはずである。そこを踏まえて「死者へのモラル」というものから、考えると理解はできない。
一般的コンセンサスにおいて、死者の尊厳を傷つけていいものとは思えないし、被害者も加害者も未成年ということを鑑みると行き過ぎの感がある。
 ただし、新潮社と違い、法の精神を違えているとはいいがたく、モラルというレベルでの違和感であり、これは法秩序という問題ではなく、価値観の問題であり、論理的にも100%否定できないスタンスではある。
しかし、言及したとおり、死者への尊厳という意味では、同質かつ論理的矛盾のない報道姿勢であるべきだろう。


さて、表題の図書館の問題を考えよう。(メインはこちら)
 図書館法1条から
第1条 この法律は、社会教育法(昭和24年法律第207号)の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする。

この社会教育法の1条から
 
第1条 この法律は、教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神に則り、社会教育に関する国及び地方公共団体の任務を明らかにすることを目的とする。

教育基本法前文、1条からは
前文(省略)われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
第1条 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

 図書館としては個人の尊厳を重視し、教育的趣旨で国民の健全な育成に貢献するというスタンスである。
 だとすれば、加害者の実名報道の法的な問題がある以上は、公の機関として、違法な記事を検閲しないわけにはいかない。
この部分を検閲しないことは少年法を軽んじることを図書館が認めることになるわけである。少年法の法の精神に関して、
前述したとおり、更正の機会創造を前提としたものだと規定すれば、図書館の処置は確かに、過剰だと言える。
しかし、公的な機関としてのモラルがあると思う。
読売新聞の記事の記事から抜粋するが
日本図書館協会の松岡要事務局長は、「図書館は言論の自由を守る役割がある。記事の内容は読者が議論すべきことだ。一般的に閲覧制限は検閲につながる。図書館は資料を提供し、国民の知る自由を後押ししなければいけない。記事内容の判断には、極めて慎重でなければいけない」

 そもそも、図書館に言論の自由を守る役割があるのだろうか?
上記した通り、図書館の法的な役割は教育姿勢にある。
個人の尊厳まで抵触して、言論の自由は守られるべき、ということなのか?
図書館は、言論の自由の元に存在するにしても、自律的に守ってきたわけではない、国民の「知る権利」のために存在したというのならばその機能性を否定することはできないだろう。
 核心部分になるのは、少年法の法の精神において、
更正を前提とした少年の保護があるだけなのか?
それとも、
更正以上に社会的弱者としての少年の保護があるのだろうか?
 この問題は、図書館、マスコミ含めて、少年法を再考察する良い機会になると思う。

 私見としては、少年法の法の精神には
「更正を前提とする」ものだけであり、
読売などの行為は違法性があるとは言い難いが、モラル的な問題で死者の尊厳を傷つけ、加害者周辺への被害も含めて再考の余地があるというスタンスである。
もっと言えば、過激な報道合戦を行うメディアとそれを需要するミーハーな読者こそ問題があると思うものである。
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